Ⅲ.個人的レビュー

2017年9月21日 (木)

鑑賞『関ヶ原』

約10ヶ月ぶりの映画館。

本当はものすごく行きたくなかったのだが、700円で観れるチケットをもらってしまったため、仕方なくしぶしぶ観にいった。


私にとって『関ヶ原』鑑賞は、落ちるとわかっている就職面接に臨むようなもの。気が重い。何をどうしたって元気は出ない。だって歴史は変えられないんだもの。




開始数分で「あぁ…」とため息が漏れたのだが、終わってみればそれほどでもなかった。


さぁ、これはどういう意味なのか。

ネタバレを見ても構いませんという方は↓へどうぞ。







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2017年8月 9日 (水)

負け戦と勇者

今日の夜食は…うるめイワシの丸干し2尾。

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晩飯はもらい物のゴーヤを調理。冷蔵庫にあったミンチ肉と一緒に炒めたのだが、よく考えたら卵を入れるべきだったと後悔。個人的には苦味がある方が好きだけどね。

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ここ数日、『関ヶ原』の読書とドラクエXIを並行。『関ヶ原』は12日に返さないといけないので二度読みは無理かも。


ドラクエは相変わらず、勇者やら魔王やら世界の破滅やら王道まっしぐら。ゼルダや他のゲームでもたまに思うけど、よく彼らは途中で投げ出さないよね。家族といい道中で出会う町民や王族といい、なにもかも勇者に頼りすぎ。つい「自分でやれ!」と言いたくなる。

純粋で心優しく、不屈の心を持った人間にしか勇者はできんのだろう。日ごろから【CERO:CもしくはD】の常連である私など、心が荒みきっているせいで「コイツは絶対あとで裏切る」と登場人物全員を疑う始末。


勇者や英雄などともてはやされるより、犯罪者だったり異端者だったり最初から誰かに追われる立場であり、何かの拍子に(あるいは私情で)ついでに世界を救うぐらいの方が身の丈に合っていると思う。

ただし現実世界に勇者はいないし、核兵器の方が魔王より怖い。神に選ばれし力で悪を断つというなら、ぜひ現実世界にも降臨してあれやこれや成敗してもらいたいものである。







…そんな勇者バンザイ大団円RPGに比べ、(多少の脚色はあるとはいえ)歴史上の戦はけっしてハッピーエンドでは終わらん。なぜなら、こっちには魔王などというわかりやすい悪役がいないからである。

どちらに加担するかで敵・味方は変わる。私は石田三成が好きで西軍派だから、徳川率いる東軍は完全なる敵である。しかし、もちろん逆の立場の人もいるだろう。


著者の司馬遼太郎さんの見解になぞらえるなら、石田三成は「義」を、徳川家康は「利」を貫いた人であり、文字通り利害を重んじる人々はことごとく徳川についた。つまり豊臣か徳川か、どちらに味方すれば自分に得であるか(損がないか)、という基準で決めたわけである。

私はどちらかというと「義」や「恩」を大事にしたい人だし、だからこそそれを貫いて負けた石田三成を敬愛している。私には彼のような才能はカケラもなく、自他ともに認める変人で嫌われ者だが、それでも見捨てずにいてくれた人、ある程度の理解を示してくれた人、そういう人のことは大切にしたいと思う。



強き者にヘコヘコ頭を下げ、自分の身の安全を確保するために過剰な配慮をする。それこそ今の日本の姿そのもののような気もする。

先日「広島原爆の日」を迎えて改めて思ったが、日本政府は強き者=アメリカにペコペコへつらい、肝心の被爆者や国民の感情をないがしろにしている。「義」を重んじるなら国民の意見にもっと耳を傾け、核兵器など廃絶すべきなのに、「利」のためにアメリカに追従している。

三成がこのありさまを見たらどう思うだろう。野党を率いてほしい戦国武将ナンバーワンである。関ヶ原で徳川に加担した加藤清正や福島正則一派がそうだったように、日本だっていつポイッと捨てられてひどい扱いを受けるかわからんぞ。






やめとけやめとけと思うのに戦が始まり、大谷吉継が死に、島左近が死に、石田三成が六条河原で処刑され、やっぱり泣いてしまった。落ち延びた先で「欲しいものはあるか」と問われ、返した言葉は「家康の首が欲しい」である。あー、やっぱり好きだ。こういうところがいい。


最後まで読んで、黒田官兵衛(如水)があんまりいい書かれ方をしていないのが印象的だった。人に媚びず、富貴を望まずの人物だが、頭が働くだけにネチネチとした根回しをしてくるから嫌らしい。そういうイメージが定着してしまった。

あと、真田家のことはあんまり深くは書かれていなかった。ただ、真田幸村の妻は大谷吉継の娘!?という情報に驚いたぐらいか。うーむ、知らんかった…。




歴史上の人物にビジュアルがつくのはあんまり好まない(ゲームは除く)ので、大河ドラマや映画は極力見ない。ので、8月26日公開のも見にいかない。…あんなジャニーズごときに三成のすべてが演じられるとは思えんよ。


盆休みに時間があれば三成ゆかりの地を巡りたい。彼は勇者でも英雄でもないが、馬鹿正直でまっすぐで、現代においても稀有な「義」の人である。

諸説あるだろうが、私はそう思っている。



2017年7月26日 (水)

読書『関ヶ原』(途中)

司馬遼太郎さん著『関ヶ原』

読みたいが、文庫本3部作なんて買う金はない!と意地になっていたところ、図書館の存在を思い出し、早速【上】を借りて読んでいる。某ゲームをやっているせいで、登場人物の台詞にいちいちCVとビジュアルがつくのは致し方なかろう。



図書館ってホントいいところですね~。タダで本を読ませてくれるなんてすごく親切。そういえば以前も、『西遊記』を借りて貪るように読破した。

教科書や専門書はダラダラとしか読まないくせに、興味のある歴史書やフィクション本はあっという間に読んじまう。とりあえず下巻まで読んで、面白かったらお金を貯めて買おう。









先日、知人と「好きな戦国武将は誰か」と少々コアな話題になり、その理由を滔々と語った。こういう話題で盛り上げれるっていいね。久しぶりに楽しい会話をした気がする。


互いに“徳川憎し”は共通しており、家康の悪口を始めればきりがない。ええい、悪知恵ばかり働くあのタヌキめが! とはいえ、某ゲーム(※ 前述とは別物)ではかなり頼りになる力を発揮してくれるため、そういう意味では世話になっている。

裏で根回しをしながら着々と目的を果たす家康とは違い、感情的で短絡的で無駄にプライドが高く融通が利かない三成は情けない。「いやいや、それじゃ敵を作るだけだってば」と言いたくなるようなことを平気でする。

あの人は頭こそ良いが、不器用でどこまでもまっすぐなのである。私は三成のそういうところがすごく好きだ。タイムマシンで会いにいきたい戦国武将ナンバーワンである。






私にはあの人のような頭の良さはないし、自制心も働くけれども、それでもどこかしら似たところがある気がする。

無意識に他人を怒らせる、あるいは嫌われる能力とか。プライドが高く、ちょっとしたことですぐ傷付くところとか。家康のようなネチネチした周りから固めるタイプが嫌いで、気に食わない奴には堂々と正面衝突、批判されると正論を振りかざすところとか。


今でこそマシになったが、私も昔は無意識に他人の気に障るようなことを行ない、仲間外れにされたり、いじめられたり、いろいろありました。今の職場でも「私は何か間違ったことを言っているか? オマエの言い分は理に反する!」という心根で、上司あるいは先輩とさえたまに衝突する。

なので、正論を言いながら孤立していく三成にはシンパシーを覚える。お互い、政治家には決定的に向かないタイプでしょう。君に天下統一は到底無理だったよ。







そんな三成にも信頼できる友人(と呼んでいいものかどうか)はいたそうで、友達ゼロの管理人には羨ましい限りである。

良くも悪くもまっすぐで裏表がない人だから、信頼には足る(と思う)。いつか私にも大谷吉継や島左近のような仲間?ができたらいいねぇ。





…しかし、関ヶ原はまぎれもない負け戦。

私がいかに西軍を応援しようと結末は決まっている。…泣くだろうな。某ゲームでも泣いたもんな。私の(個人的な)三成の原点はそこであり、ビジュアルとCVは間違ってもジャニーズの誰かではない。







私が語れる歴史はこのへんだけであり、もともと日本史も世界史も嫌いである。ただ石田三成が好きだから勉強しただけ。社会の成績は「3」がベストであった。


うちの母親などは歴史上の人物で平清盛が一番好きで、あのへんだけは妙に熱く語っていた。自分と同じ三成ファンには会ったことがないが、平清盛ファンにも会ったことがない。親子そろってよくわからない趣味だな。

2017年2月17日 (金)

読了『星の王子さま』

いやまぁ、昔から家にある本(児童書)だし、今さら感想を書く意味もないのだが。

でも大人になってから読むのは初めてかな。ストーリーを知っている人も多いと思うので、あらすじの記述やどうでもいい講釈は抜きにする。






『星の王子さま』は子どもの心を失くしてしまった大人に向けてメッセージを発する本であるが、私はどちらかというと子どもの心を持ち続けてしまった大人である。


考え方や価値観の根本は子どものころとおおよそ変わらない。幼いとか貧相とかいうレベルを越え、もはやバカなのだと自覚している。

自分が一番楽しかったのは小学生時代。あのとき学んだこと、経験したこと、喜んだり悔やんだりしたこと、今でもたまにふっと頭をよぎることがある。


それ以降のことはあんまりよく思い出せない。まるで別の誰かの人生を見ているかのようで、他人事みたいに説明することしかできない。たぶん私の時間はあのとき止まってしまったのでしょう。




なので、『星の王子さま』を読んでも教訓には全然ならず、「今さらなに当たり前のこと言うてんねん」と思う。むしろ大人になったことで変な知恵がつき、「王子さまは最後どうなったの?詳しく説明してくれ!」と作者を問いつめたい気分になる。読者が好きに想像すればいいのだろうけど。


私は物語に出てくるどの人物にも似ていないと(自分では)思うけど、望みを言えばキツネになりたいと思う。言うことがいちいち哲学的というか、単純なんだけど考えさせられるというか、そういう簡単な言葉で誰かを導ける人になりたい、と思う。

ストーリーには傲慢な王さまや、数字や自分の財産ばかり気にしている実業家など、明らかに考えが偏った大人たちが出てくる。でも、私は彼らを見下したり笑ったりすることはできない。私にだってあの人たちのようなところがある。傲慢だったり、うぬぼれ屋だったり、心が弱かったり。そうでないと思う人こそ何かが間違っているのではないだろうか。



ちなみにこの本は朗読にも向いている。私はたまに(周りに誰もいないとき)部屋でブツブツ声に出して読んでいる。普通の大人から見れば王子さまは相当へんてこな人だけど、私も同じぐらいへんてこな人だと思う。







「本当に大切なものは目に見えないんだ」


というのが『星の王子さま』最大のメッセージである。

世界に似たようなものがたくさん存在していても、自分が手塩にかけて育てたそのたったひとつのものは、自分にとってかけがえのない宝物であり、最後まで責任を持って大切に育て上げるべきものである。


なにかにつけてフッと思い出すもの、頭の端に無意識にポカンと浮かぶもの、それが「大切なもの」である。どんなにありきたりでも自分にとってそれは唯一無二のもの。


だってどうしようもなく愛しいんだもん。

…みたいなモノ、皆さんにはありますか。








私の場合、取り出してお見せすることはできないが、「だからまだまだ子どもだっていうんだよ!」みたいなモノがある。


やたら熱心に叶えたい夢だとか、小学生のころからずっと想い続けている事柄だとか、冷静に考えればおそろしくチンケなものである。詳細まで語ったら確実に笑い飛ばされるであろう。

王子さまのバラと同じように、それはときどき意地悪をして私をじわじわ苦しめる。だからポイッと捨てたくなることもあるけど、結局はそこに戻ってきてしまう。


そして、そのたびに再確認するのである。私は心底この「大切なもの」に心酔している。始まりは小学生のころ、今や私は20代後半。同じものを抱え続けるには長すぎる時間であった。バカと言われても仕方なかろう。


こんな私がプティ・プランスと出会えたらさぞ話が盛り上がるだろうに、フランス語が喋れないのが残念である。ボンジュールとメルシーぐらいしか知らない。いや、彼が日本語を喋ってくれるなら話は別か。バラと喋れるぐらいだから私とも普通に会話できるかもしれん。






フィンランドにサンタクロースがいるなら、小惑星B612に星の王子さまはいるだろう。

私自身、日本という国に○○という日本人が住んでいることを、フランスの人は誰も知らない。こうしてブログを書いている以上、ちゃんと存在しているのだが、その姿を見たことがないフランスやスペインの人は「いる」と言っても信じないかもしれない。


宇宙人やUMAも結局そういうことなのでしょう。たぶん。


2016年11月23日 (水)

鑑賞『ファンタビ』

タイトルが長いので略した。

正式名は『ファンタスティックビースト』。

原題をそのまま訳すと『幻の動物とその生息地』になるのだろう。3部作だの5部作だのと言われているが、どれが本当なのやら。



ハリポタシリーズは全部鑑賞しているが、公開初日に観にいったのはおそらく初めて。そんなにびっくりするほど混んでいたわけではない。むしろ別のスクリーンで『君の名は。』をまだやっていることに驚いた。ああいう青春系はほんと苦手なんだよな。

上映前に流れた予告編も「○○万部の人気コミックを映画化!」ばっかりで、もういいよ、そういうのは飽きたよ、と思うような代物のオンパレード。なんかもっとましな映画は作れないのか。私が唯一椅子に座り直して観たのは、殺人事件が絡むサスペンス系の予告編。

最近のドラマも然り、漫画や小説の映像化だけじゃなくオリジナルの脚本も書いてほしい。アニメの実写化とか本当にいらないし。がっかりするからやめて。




とはいえ、今年に入って初めての映画鑑賞。もうすぐ2016年も終わるけど。小学生のころから好きなハリポタのスピンオフなので、ドキドキしながら観にいきました。



(以下、ネタバレがあるのでお気を付けください)






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2015年3月19日 (木)

相棒Season13終了

例によってバイトが入って見れなかったので、ビデオに撮って今日見ました。

本当は土曜日にゆっくり見ようと思っていたんだけど、ネットニュースでやたら騒がれているのを見て、「これはネタバレされるのは時間の問題だ!」と慌てて鑑賞した。



……感想?


いやー、まー、なんていうか……ねぇ。



ネットでは殉職するんじゃないかと憶測が飛んでいたが、私は個人的に「カイトくんの彼女が外国に行かなきゃ治療できない病気にかかり、ラストは2人で仕事を辞めて外国に行くシナリオ」ではないかと睨んでいた。亀山さんとちょっと似てるけど。

……が、まさかのあの展開とは。
(まだ見ていない人もいるだろうし、ネタバレはしない)



なんで「Dark Night」ではなく「Dark Knight」なんだろうとは思ったよ。どちらもダークナイトだが意味が違う。前者は単純に「暗い夜」だが、後者だと「闇の騎士」。さては厨二病に犯された愉快犯か?と疑ったが、真実はもっとひどかった。うーん、やっぱりデカい光のそばにいると闇はさらに濃くなるものなのかな。見ていてちょっと『DEATH NOTE』を思い出した。


シリーズを通して布石は全然なかったし、展開が早すぎてさすがに「これで大丈夫か!?」と随所で思ったけど、「カイトくんが若すぎた(純粋すぎた)」ことが裏目に出たのは間違いない。これは前から顕著だったし、いずれどこかで暴走するでしょうなぁとは思っていた。

いや、右京さんが暴走させた(かもしれない)というシナリオには共感したけどな。おい、それより大河内監察官! めっちゃ久しぶりじゃねーか! 今までどこでサボってた!? 神戸くんとの仲はまだ続いているのかい??




最終回のシナリオにネットは賛否両論だが、私は過程はともかく幕の閉じ方は面白かったと思う。そういうことってあるよね。熱血漢の主人公の親友はしばしば悪役化するよね。あまりにもデカい光のそばにいると、近くにいすぎる人(親友・幼馴染・弟子・準主人公)はときどき心に濃い闇を作り上げてダークサイドに落ちてしまう。それと同じ原理だよね。

これが異性同士なら「恋愛関係」といううまい落としどころがあるんだけど、あいにく同性同士だと張り合ってしまうからねー。主人公が周りの見えない熱血漢である場合、ときどきこういうことが起きるんだよね。で、最後の最後まで親友がダークサイドに落ちていることに気付かないんだよね。はははは、裏切られたなんて人聞きが悪い。気付かないオマエが悪いんだ!







いやもちろんそれは冗談だが、ひとりのファンとして今後の展開に不安が募っている。すでに次の相棒が誰になるか騒がれているが、そもそも「次」はあるんでしょうかね? あの2人、神戸くん以上に修復不可能な気がする。もし「次」があるのなら、デカい光を浴びてもさらにデカい光で照らし返せる猛者を相棒に寄越してほしい。

あのままじゃカイトくん、壺の中の蛇を酒に変えるどころか、飲んだ酒を体内で蛇に変えて自滅した馬鹿な人間みたいだよ。もしかしてあの物語、実はそういう結末になっているんじゃ……?




すべてが終わってみて、最後の場面を「ひまわりの約束」を聴きながら見返すとまた別の風景が見えてくる。幸せな時間って失ってから気付くんだよね。カイトくん、「なにやってんだろうな、オレ……」って思うときが必ず来るよ。それはたぶん右京さんも同じ。自分自身に愛想を尽かしている場合か。アンタがやるべきことはそうじゃないだろっ!

右京さんには今後も「警察官としての正義」を貫いてほしい。だが、その正義の陰に膨れ上がったデカい闇があることも事実。心の闇に負けるな。
……実を言えば、私は右京さんが犯人なんじゃないかとちょっと疑ってしまった。右京さんだってああ見えていろいろ危ういものを抱えているし、ダークナイト化する可能性は充分にあった。これはもちろん杞憂に過ぎなかったが、もしそうだったら警察官が丸ごと信じられなくなるところだよ。でも可能性はあったよね。

えっ、なかった? 本当に?
わかんないよ。人の心のことだもん。


2014年11月 7日 (金)

鑑賞『アナと雪の女王』

ブームに乗り遅れること数ヶ月。ビデオレンタル屋で100円ちょっと(しかも1週間レンタル)で借りました。すみません。




観た感想。


……正直、みんながそんなに浮き立つ理由がよくわからん。



エルサが歌っている歌を、私は今まで「let me go(レット・ミー・ゴー)」だと思っていた。これはつまり、「放してくれ」もしくは「死なせてくれ」……。エルサはどんだけ追いつめられているんだと思っていたが、なんと真実は「let it go(レット・イット・ゴー)」だった。私はこれまで人前でレット・ミー・ゴーと発音していたのに、誰も訂正してくれなかったぞ。

だが、let it goの訳が本当に「ありのまま」なのか? どちらにしても「もう勘弁してくれ」感は否めない気がするが……。そうだとすると歌のニュアンスは少々変わってくる。もう勘弁してくれ、みんな私のそばから離れてくれ、抑えつけられていた自我が爆発しそうだ……なんて厨二病なことを考えてみたりして。
そういう理由もあり(どんな理由だ?)、個人的にはアナよりエルサの方に感情移入する。だって、なんにもいいところがなくて可哀想じゃん。 結果的にアナは幸せになれたけど、エルサはあれで本当に幸せになれたのか? いずれアナに王位を譲って、またしても山籠もり生活に入ってしまいそうな感じがする。数年後の王国の様子がとても気になる。


……第一、あの王国の人たちは心が広すぎると思う。普通、一度でも怪物扱いされた女王が帰ってきたら、自分たちの生活を守るために集団で攻撃するとか、少なくとも疑いを持つぐらいはすると思う。そもそも、何年も城の門を閉ざして姿を見せなかった王族を、自分の国の長として認められるか? 反逆する人はひとりもいなかったのか? なぜ狭い城の中に閉じこもっていたのに、エルサとアナは肥満体型にも運動不足にもならずスリムな体型を維持できるんだ!?

あの人たちの心がまっすぐすぎるのか、私の心が曲がっているのかわからないが、いろいろ突っ込みたいところはあった。私のような心が汚れた大人より、純粋な子どもたちが観るべき映画です。たぶん、心が純粋な人ほど楽しめると思う。楽しめなかった私は心が純粋じゃないということでしょう。



しかし、一番ひどいのは二人の親ではないだろうか。力を隠して閉じ込めるのではなく、もっと早くにエルサの力を表に出しておけば、たぶんエルサはあそこまで苦しまなかったと思う。「隠す」「閉じ込める」=「悪いもの」というイメージがあるし、エルサ本人も自分は駄目な子なんだと必要以上に自分を卑下してしまう。もっとあんたたちが娘を全面肯定して、魔法の力とともに生きる方法を見つけ出していれば、エルサをあそこまで追い込むことはなかったのではないか。

……私がエルサの立場ならまず自分の親を憎み、親が大切にしていた王国を城や民ごと氷漬けにするだろう。そんなことをしても気持ちはちっとも晴れないけどね。そのあとは恐怖の雪の女王として国に君臨し、最期は民を想う心温かな妹に討たれて死亡……とか。まったく、私の頭はろくなことを考えない。




ちなみに私はアンデルセンの童話『雪の女王』が好き。この映画のCM(英語版の「let it go」を歌うシーンだったと記憶している)を初めて観たとき、あれをディズニー目線でリメイクして映画でやるのかと思って興奮した。あのとき私の中ではエルサは「雪の女王」そのもので、悪い魔女みたいなイメージがあった。もとは優しい普通の人間だったのに、魔法の力のせいで虐げられ、だんだん悪の心に染まって人々を恐怖で支配する……みたいな人だと思っていた。で、タイトルにあるアナって誰よ?と思った。

そんな勝手なイメージから一転、エルサは全然そんな人じゃなかった。ディズニーだから仕方ないのだろうが、思ったより物語はマイルド。愛の力がすべてを解決する……パターンはいつもと同じ。魔法が人々を恐怖のどん底に陥れることはなかった。市民が暴動を起こして城を壊すシーンもなかった。でかい兵器も魔人も怪物も出てこなかったなぁ。
私はこの映画に何を期待していたのか、思っていたよりずっとマイルドで優しい映画でした。ついついエルサを応援し、アナにはだんだん腹が立ってくる。クリストフはイケメンなのかだめんずなのかよくわからない。スヴェンはメスなのかオスなのかずっと考えていたが釈然としない。唯一、オラフの言動には幾度となく笑わせてもらった。






うん、そろそろアナ雪ファンに怒られそうな気がしてきた。

この映画に定価1800円は払いたくないが、100円ちょっとで(しかもパソコンで)観てしまうのはもったいない気がした。時間があれば次は英語で観てみようかな。




2014年10月22日 (水)

すこびる辛麺を食す

名称は「すこびる辛麺 激辛魚介豚骨醤油味」

いつもこういうのは買わないんだけど、猛烈に辛そうなパッケージに惹かれ購入。同様に、いつもこういうレビューは書かないんだけど、食してみた結果がハンパなかったのでついつい書いてしまった。



すこびる=スコヴィルとは、トウガラシの辛さの度合いを示す値のこと。当然これが高くなると辛くなる。この商品は1300だったかな。比較対象がないのでよくわからない。

普通にお湯を入れて3分待ったあと、後入れの調味油を入れて完成。蓋を開けて匂いを嗅いでみるが、この時点ではまだ危険な香りはしない。恐る恐るかき混ぜ、一口食べてみるが、やはりこの時点ではまだ大丈夫。「お、案外いけるんじゃない?」と思いながら食べていると、ものの数分で身体に異変が起きた。


……まず、鼻水だ。

汗じゃないの?と思うかもしれないが、真っ先に出てきたのは鼻水だった。たぶん口の中の粘膜がカプサイシンにやられ、身体の一種の防御反応として鼻水を出す方向に働いたのではないか。まるで鼻炎かと思うほど鼻がズルズルになり、もはや片手にティッシュを持たないと鼻がダラダラ垂れる有り様に……


次は、口の中の灼熱&激痛。

とにかく熱い、そして痛い。もはや「辛い」ではない。ものすごく「痛い」。スープにつかった麺を口に運ぶたび、すでに火傷を負った傷口に新たな火を押しつけているような錯覚を覚える。それぐらい痛い。
カプサイシンとは味覚ではなく痛覚を刺激し、そこに存在し続ける限り灼熱と激痛を与える……とどこかで読んだ知識をもとに、途中で席を立って洗面所でうがいをした。すると、嘘のようにすっきりした。唐辛子の刺激で痛くてたまらない場合、水を飲んで体内に取り込んでしまうより、うがいをして外に出した方が確実のようです。


それでもなんとか耐え、最後まで食べ終えた際に襲ってきたのは、胃の異変。

要するに、口の中で起きていたことが、今度は胃の中で起きている。口の中ほどではないが、胃の中でも熱いし痛い。それも胃潰瘍的な痛みではなく、ジワ~ッとした違和感に近い。「これを消化するの!?」と胃の抗議の声が聞こえる。すみませんが、よろしくお願いします。



すべてが終わってから静かに思うと、この食べ物は身体をとことんイジメ倒すためにあるのかもしれない。自らの意思で自分の身体を痛めつけている。要するに自虐か自傷に近いことをやっているのではないか。
私はもともと辛いものが好きだが、さすがにこのカップ麺には恐れ入った。どんだけMな人が好む食べ物なんだ……。私など途中で食事を中断して、2度ほどうがいに行かなければ完食は到底無理だっただろう。「かちかち山」でタヌキが火傷の跡にトウガラシを塗られるシーンがあったが、どれだけ痛かっただろうかと想像するとそれだけで胃が痛くなる。



私はかつて学校にMyラー油を持っていっていたほどの人だが、ほどほどに辛いのが普通になると辛くないラーメンなど物足りなくて食べられなくなる。当然、このカップ麺に慣れてしまえばラー油など目じゃなくなるだろう。……私はこの一杯で充分ですが。


怖いもの見たさで興味がある人はどうぞ。

2014年10月16日 (木)

相棒Season13

いつから見ているのかもはや憶えていないが、もうSeason13とは感慨深いというか、本当に息が長いドラマというか……。一番古い記憶は長門さんが出ていた回かなぁ。なんだか狂気じみていて怖かった気がする。『相棒』は昔からああいう「本気の怖さ」があるドラマで、次はどうか?その次はどうか?といつもわくわくさせられる。



ご存じの方も多いでしょうが、Season13は昨日が初回だった。ゲストは仲間由紀恵。私にとって仲間由紀恵といえば、『トリック』だったり『ごくせん』だったりする。(比較的まともな)刑事ドラマで、しかもキャリアという役柄で出会うのはたぶん初めて。
だからちょっと期待しながら見たんだが、残念ながら私の目には『トリック』の山田奈緒子にしか見えなかった。役柄は全然違うのに、「お見通し」とか「あなたたちがしたことは」などの台詞にやたら敏感に反応した。我ながらどんだけ『トリック』好きなんだ。

……そういえば、仲間由紀恵は成宮くんと『トリック』および『ごくせん』で共演しているよね? してなかったっけ? だとすれば両方のファンとしては感慨深いものがあるなぁ。山田奈緒子が偉くなった感じがしてちょっと奇妙な感じなんだけど……。


ちなみに、前日の報道ステーションの水谷さんと古舘さんのトークもちゃんと見ました。「右京さんが水谷さんの役を演じているみたい」という感想には私も同感。花の里にいる水谷さんはどう見ても右京さんに見える。右京さんが水谷さんの役をしていたんだよーと言われても普通に納得できる。別のドラマに出ているときはそんなに思わないんだけどな。





さて、気になるドラマの内容だが、久しぶりに刑事ドラマらしい?展開だったように思う。まだ見ていない人のために詳しいことは言わないが、今回は珍しく「犯人は誰か」という単純な疑問に集中できた気がする。事件の裏には組織の闇が……というお決まりの展開はほとんどなかった。

だが、目が肥えたファンとしてはちょっと物足りないところがある。あのロシアの外人の今後(まさかあれで終わり?)、実行犯が殺人に手を染めるようになった理由(詳しいことはほぼ語られず)、犯人を逮捕したあとの刑事部の反応(内村刑事部長にオチはないのか? 公安との確執はどうなった?)……など。細かいといえばあまりにも細かいが、些細なことが気になる、僕の悪い癖。なんつって。


今後は成宮くんと真飛さんの結婚事情が裏の主軸になっていくのでしょうかねぇ。それにしても右京さんはとうとうスマホに替えてしまったのでしょうか?(よく見えなかったのだが) 右京さんとイタミンがガラケーの間は私もガラケー、と決めていたのに、その2人がスマホにしたら私の立つ瀬がなくなるではありませんか。
(まったくの逆恨みだが)



右京さんが頭脳を駆使して犯人を捕まえ、事件を解決する話も面白いですが、ぜひまた相棒と対立する話も見たいものですねぇ。以前の相棒、神戸くんとはよく対立していたものですが、カイト坊ちゃんとは最初のころほど喧嘩しなくなっている気がします。
私が思うに、カイトくんは自分なりの正義や大義を語るほどまだ成熟していないのではないでしょうか。初代相棒・亀山くんは自分なりの正義感を持ち、その熱血さに負けてあの右京さんが折れることもときどきありました。亀山くんがいたころ、右京さんはすでに死んでいる犯人を逮捕したと余命わずかの元刑事に嘘をついたこともありました。しかし、神戸くんが被疑者の家族に「被疑者は無実だった」と嘘をつこうとすると、警察の流儀に反するとかいって聞き入れませんでした。亀山くんはあの右京さんを動かすほど熱血で一生懸命で正義感溢れる好人物だったのだなぁ、と今さら思い知らされています。

平気な顔で右京さんを出し抜き、たびたびぶつかり合っていた二代目・神戸くんと比べると、カイトくんは正直まだまだ甘い。彼はやはり純粋すぎるのだろう。右京さんの正義を自分の中で解釈し、真偽を問うところまでいっていない。もっと右京さんの正義を疑え! もっとぶつかり合え!と思う。今はまだどっちかというと追従してるだけじゃないか。それなのに能天気にケッコンだと!? 底抜けの純粋さもあそこまでいくと罪だよねぇ。


ぜひともいつか二人の正義をぶつけ合ってほしいと思う。もっとバシバシ喧嘩してほしい。今はカイトパパvsカイト&右京さんという構図になっていて、カイトくんと右京さんのすれ違いが全然ない気がする。やはり共通の敵がいると駄目なのだろうか。

そう思えば、あの官房長は誰の敵でも味方でもなかった。味方かと思えば敵だし。敵かと思えば味方だし。残念ながら、カイトパパにああいう位置づけは期待できそうにない。いまだに冷徹なのかツンデレなのかよくわからない人だし……。







……この調子で語り続けるとたぶん本が一冊書けるので、そろそろ我に返って筆を置きましょうか。私の周りは相棒ファンが少なくてあんまり熱心に語れないんだよね。だからこういうところで書いてストレスを発散している。


ちなみにどうして15日ではなく16日に書いているかといえば、当日が仕事でリアルタイムで見られなかったから。しぶしぶ録画して見ましたよ。木曜日は『科捜研の女』も始まったことだし、しばらくはまた水・木の訪れを楽しみに待てます。平凡な日常に楽しみがあるのは喜ばしいことです。ただでさえストレスだらけの生活を送っているんですよ、私は。



相棒に関することを語ろうとすると、なぜかいつの間にか右京さんみたいな口調になる。ノベライズ版でも読んでいるからかな。いつか、ここぞというときに「ひとつだけよろしいですか?」とか「ああ、最後にひとつだけ」とか使ってみたい。「細かいところが気になる、僕の悪い癖」はときどき冗談で使うんだけどな(笑) 相手にわかってもらえないと少し恥ずかしいけど。

ベストは「いつもいつも細かいところによく気が付きますね!」とイタミンっぽく嫌味で返してもらうこと。コアすぎて意味がわからないとか言わないでください。この冗談が通じてこそ相棒ファンなのですから!!



2014年3月21日 (金)

読了『インフェルノ』

近ごろはやたらと暗い記事ばかり書いていたので、久しぶりに読んだ本のレビュー的なものを。


ネタはダン・ブラウン著『インフェルノ』。

ネタバレを含む可能性があるので、この先は平気な人だけ読んでください。





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ひとりごと

  • 今年初めてふるさと納税をした。どこかの特産品が欲しいとかは特になく、クラウドファンディングの企画があったのでそれにした。自分の生活を鑑みれば米か肉でも返礼品としてもらえばよかったのだろうが、それができないあたり管理人の変なプライドがある。微々たるものだが少しでも地球のためになればいいと思う。
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